幻のバラが開花 現代バラの祖先「ロサ・キネンシス・スポンタネア」
広島市植物公園
広島市植物公園では、幻のバラ「ロサ・キネンシス・スポンタネア」が開花しています。以前からバラ園で、ゴールデンウィークころに花を見ることができましたが、新たに増殖しログガーデン(ログハウスの周りの庭)に数年前に植えた株が、昨年から開花を始めました。今年はつぼみの数が昨年より増えて多くの花を楽しめそうです。
バラに限らず、多くの園芸植物では、改良の基になった野生種が既に絶滅してしまったか、絶滅の危機に瀕しています。奇跡的に発見された「ロサ・キネンシス・スポンタネア」の花を見ながら、野生種の重要性や、植物改良の長い道のりに思いをはせていただけたらと思います。
幻のバラ「ロサ・キネンシス・スポンタネア(Rosa chinensis var. spontanea)」について
中国で古代から栽培されていたコウシンバラは、庚申日(60日毎)に咲くことからその名が付いています。このような四季咲き性は、ヨーロッパや西アジア原産の野生バラから改良された西洋バラにはもともとは見られず、19世紀にヨーロッパに紹介されると、西洋バラとの交配が進み、やがて完全な四季咲き性をもつ現代バラの誕生へと繋がっていきます。
このコウシンバラの野生型で一季咲きの「ロサ・キネンシス・スポンタネア」は、19世紀終わりから20世紀初頭にかけて、ヨーロッパの植物学者たちによって中国国内で発見されていました。しかしその後の政情不安などから、80年近くもこのバラの存亡が不明のままになっていました。
1983年に日本のプラントハンター荻巣樹徳氏が、中国四川省の山奥にてこの種を再発見するという偉業を成し遂げ、1995年英国王立園芸協会ヴィーチ賞(VMM)を受賞しています。
- 開園時間9:00~16:30 (入園は16:00まで)
基本情報
名称 | 広島市植物公園 |
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フリガナ | ヒロシマシショクブツコウエン |
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住所 | 731-5156 広島市佐伯区倉重3-495 |
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アクセス | JR五日市駅北口より薬師が丘行きに乗り、植物公園バス停下車すぐ |
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電話番号 | 082-922-3600 |
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ファックス番号 | 082-923-6100 |
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開園時間 | 9:00~16:30 (入園は16:00まで) |
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休園日 | 金曜、年末年始 |
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関連ページ | ホームページ
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