広島のプロフェッショナル
vol.04 株式会社 Needol(ニードル) 代表取締役社長 植田 振一郎 さん
負けてられない
株式会社 Needol(ニードル)
代表取締役社長 植田 振一郎 さん
株式会社 Needol(ニードル) 代表取締役社長 植田 振一郎 さん
ベンチャー企業に12年。うち2年半は上海での仕事に従事していた。
上海で任せられた仕事は、なにもないところからのスタートだった。植田さんは本当に一から、すべての土台を、基盤を作り上げた。
2年半の上海で積み重ねた経験が、今の彼の根底にある。
「とても強い刺激を受けた。どれも本当にいい経験になったし、なにより楽しかった」
当時の苦労も糧とした植田さんが上海で見たのは、自分と変わらない年の青年達が自らの手で稼ぎ、そして生み出すものの大きさ。
負けてられない。そう思った。
独立志向はもともと強かった。
「Needol(ニードル)」は「鋭くとがった道具」を意味し、風穴を開けていく集団であること。
「就学、就労、職業訓練のいずれも行っていない状態」を意味する「neet(ニート)」でも「idol(アイドル)」になれる集団であること。
そして植田さんが掲げるのは「常識にとらわれず、常にユーザー目線であり続けること」
彼が世界で見てきたもの、培ってきたものが株式会社 Needol(ニードル)にある。
クラウドファンディング「FAAVO広島」のスタート
「世界の距離は縮まっている。広島のドメスティックな環境をぶち壊したいんですよ」
世界を見てきた彼だからこそ感じることが出来るものなのかもしれない。
「もっと外に」「もっと発信を」
植田さんがスタートさせたのは地域×クラウドファンディング「FAAVO」の未展開県であった広島でのクラウドファンディング「FAAVO広島」だった。
クラウドファンディングとは、不特定多数の人が財源の提供や協力などを行うこと。群衆(Crowd)と資金調達(Funding)を組み合わせた造語だ。
なにかを思い立って銀行でお金を借りるのは簡単じゃないでしょ。と植田さんは言う。
それなら一般の人が一般から資金を集めればいい。それがクラウドファンディング。
欧米では広く認知されているが、日本での認識はまだまだだ。
日本で「クラウドファンディング」が認知され始めたのは3年前。東日本大震災がきっかけだった。
多くの人が何とかしよう、と動いた結果だ。
日本に来るのはこれから。参入するならいまだと感じた。
新しいものに触っていたい
「形にこだわらず挑戦してほしい。考えてるヒマがあるなら、動いてみろ。と言いたいよね。結果なんて後からついてくる」
起業なんて簡単だ、と笑う植田さんには培ってきた実力がある。
何もないところから作り上げた経験に裏打ちされたその実力と自信が、植田さんのエネルギーだ。
「空き時間は作りたくないんですよね。一週間くらい、スケジュールはすぐ埋めてしまいます」
植田さんはアクティブだ。
動いて、自分の目で確かめて、本物を知っている。
「いま?楽しいですよ!」
自らの手腕一つでここまで切り開いてきた植田さん。
「いま33ですけど、50になった時に時代の最先端にいたいですね。今どきの若い者は、なんてこと言いたくない。新しいものに触っていたいんですよ」
力強い彼の笑顔が、とても印象的だった。
取材を終えて
アクティブな人。
初めてお会いしたとき、植田さんはとてもエネルギーに溢れた人だと感じました。
植田さんは明快です。話すことも、考えていることも。
そして実際に動いてしまうその行動力が、とても力強くて、人を動かすというのは、こういう人なのだろうと思いました。
彼の言葉に思わず頷いてしまうのは、彼の言葉が自信に満ち溢れているから。
人を動かし、気持ちを動かしてしまう植田さんは、誰かを応援することを仕事にしています。
力強い彼の応援に奮起する人はきっと多い。
誰かの願いや夢が叶えられていく後押しに、植田さんの人としての魅力がすべて詰まっていると、そう思いました。